第0回 現場で感じてきたこと ―このシリーズを始めるにあたって―

2016年からひきこもりサポートを続ける中で、ずっと感じてきたことがあります。それは、サポートを必要としている人ほど、サポートに届いていないという現実です。

ひきこもりに関わる専門家や相談員の多くは、施設や機関の中で働いています。相談窓口、サポートセンター、医療機関。どれも大切な場所です。でも、そこに辿り着けない人がいます。「相談に行く」ということ自体が、とても高いハードルになってしまっている人たちが、たくさんいます。

当事者本人はもちろん、その家族も同じです。「どこに相談すればいいかわからない」「相談していいものかどうかもわからない」そういう声を何度も聞いてきました。

そこでコブルは、地域の中で市民活動としてサポートを続けてきました。当事者や家族からの直接相談を受けながら、地域のネットワークづくりのために「鹿沼ひきこもり協議会」をNPO法人かぬま市民活動サポーターズと共に運営しています。また、鹿沼市の地域ひきこもり支援センター「あかりテラス」で相談員やひきこもり事例へのアドバイス、サポーター養成講座の講師としても活動しています。制度の枠の中だけでは届かない人たちに、できる限り寄り添える場をつくることを大切にしてきました。

このシリーズでは、そんな現場で感じてきたことや、コブルが大切にしているサポートの考え方を、できるだけわかりやすい言葉でお伝えしていきます。ひきこもりとは何か、なぜ家族へのアプローチが大切なのか、サポートのゴールはどこにあるのか。そういったテーマを、少しずつ書いていきます。

当事者の方にも、家族の方にも、何か届くものがあれば嬉しいです。

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