「ひきこもりのサポートは、どうなったら終わりですか?」
そう聞かれることがあります。就職できたら?学校に戻れたら?外に出られるようになったら?
私たちの答えは、「ゴールは定義しない」です。
「社会に戻ること」をゴールにしてしまうと、そこに辿り着くまでの時間や過程が、すべて「まだできていない状態」になってしまいます。当事者にとっても、家族にとっても、それはとても苦しいことです。
私たちは、ひきこもりのサポートを「その人の人生の一部に、一時的に関わること」だと考えています。人生にゴールがないように、サポートにもゴールはありません。
実際の現場では、相談を続ける中で当事者が少しずつ外との接点を持ち始め、自然と相談の回数が減っていきます。「もう相談しなくていい」と宣言するわけでも、「サポート終了」と決めるわけでもなく、ただ自然に、その人の生活の中にサポートが必要なくなっていく。そういう形がほとんどです。
中には、何年も相談がないケースもあります。それは、その人がその人なりの生活を築いていったということ。それで十分だと思っています。
また、何年かぶりに連絡が来ることもあります。新しい環境で壁にぶつかったとき、また話したくなったとき。そのときはまた、その人の人生の一部に関わらせてもらいます。
ゴールを定義しないことは、サポートを曖昧にすることではありません。その人の人生を、その人のペースで歩むことを、そのまま尊重するということです。
